特集「消費者庁は機能しているか」
こんにちは 土庫澄子です
緊急事態宣言は解除されました いかがお過ごしでしょうか
リモート生活のなか、ブログで伝えることの大切さをあらためて知りました
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私が連載している「消費者法ニュース」誌
2020年4月号(123号)の巻頭特集は消費者庁がテーマです
題して「消費者庁は機能しているか」
消費者庁の創設前後に在職していた元職員としては
とても気になりました
この雑誌は、定期購読誌で書店ではなかなか買えません
私の元にも123号が届き、早速読んでみました
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私ではありませんが元職員の再就職にまつわる記事、消費者庁が所管する食品表示に関するいくつかの記事、消費者基本計画に関する記事などで特集が組まれています
2009年の創設から11年目を迎えた消費者庁がいま多くの方にがっかりされている
残念なことです
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創設後は、箱のなかでどんな風に消費者行政を作っていくかが問われていました
やり方は、居並ぶ先輩省庁とちがっていい
さらには従来の消費者行政とちがっていてもいいはずでした
つまり、誕生した箱のなかで、新しい行政をもっと編み出してもよかったのです
それには、基礎からの構想力、多様な意見から醸成される創造性、未知の海に漕ぎ出す勇気、ときには疲れ果てるほど企画を練り直す根気が必要でした
ご存知の方がいらっしゃるかもしれませんが
私はもともとケルゼン研究者で
行政の先例主義はただ批判されるだけのものではないと思っています
むしろ先例に敬意を払い、先例を仔細に学ぶことは発見をもたらすと思っています
けれど、消費者庁が誕生してから少なくとも数年間は、
消費者庁構想時に準備した新しいバルーンを打ち上げ続け、新しい先例をストックする必要があったと思います
新しいバルーンを打ち上げ続けるには、バックヤードでいずれ施策に結実していく基礎を積み上げる必要があったのだと思います
ラフな構想だけでは施策になりませんものね
いま消費者庁が機能していないといわれる一因は
せっかく誕生した消費者庁に船頭さんは多くても
煉瓦を焼き、一枚ずつ重ねていく職人さんが少なかったことがあるでしょうか
基礎の欠如は土台のない建物と同じです
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消費者庁の誕生は、ひとつのドラマでした
ところが、誕生からしばらくすると、それまで聞こえてこなかったネガティブな声が漏れ聞こえ、少なからず傷ついたものです
このネガティブな声は、私の拙い経験では、消費者庁の誕生の当初からあったものらしいと思っています(ここで私はさらに傷つくことになるのですが、、)
誕生したばかりの消費者庁は幼くとも弱々しくてはいけなかったのです
今後の消費者庁は、創造性とともに、繰り返されるであろう多くの批判と吟味に耐えうる基礎的な力を養うべきと思います
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もうひとつ
冒頭に書きましたように、今回の消費者庁特集には食品表示に関する記事がいくつかあります
消費者庁がこの分野の仕事をするにはなおさら基盤作りからはじめなければいけなかったと思います
羅針盤もエンジンもなく新しい海に漕ぎ出す勢いだけでは、遠からず失速し、よい仕事につながりません
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消費者行政はなにかと急ぐのにどうして基礎的基礎的とやかましくいうの?という質問が飛んできそうですね
基礎的な力は、施策を生み出し、山あり谷ありのなか、忍耐強く施策を育てる力だと思います
急がば回れ、基礎こそ打ち出の木槌なのです♡
この話は書き始めると終りそうもないのでこの辺で
よろしかったらぜひ一度、123号の特集をご覧くださいね
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