集団提訴
桜が過ぎて、早くも初夏のようなこのごろです。
ご無沙汰しております。消費者安全問題研究会の事務局です。
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今年は、製造物責任法の制定20周年ということで、シンポジウムなど各所で開かれるようです。この20年間のさまざまなストーリーを聞くことができそうです。
茶のしずく石けんによる小麦アレルギー被害について、集団的な損害賠償請求訴訟が起こされています。報道によりますと、製造物責任法に定める開発危険の抗弁(4条1号)が裁判の重要な争点とされているようです。
一方、美白化粧品による白斑被害については、製造物責任法に基づく集団提訴が静岡地裁、広島地裁と続いているようです。この訴訟のなかでも開発危険の抗弁が裁判の重要な争点となる可能性がありそうです。
20年前の製造物責任法立法時には、開発危険の抗弁を製造物責任法に導入すべきかどうかが、大きな論争の的となりました。
製造物責任法が制定されて20年が経ちますが、欠陥責任と開発危険の抗弁との関連については、いまなお検討すべき諸問題があるようです。
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みなさまと一緒に勉強させていただき、今年3月に、土庫澄子「逐条講義製造物責任法-基本的考え方と裁判例」(勁草書房)を上梓させていただきました。
この場を借りまして、お礼を申し上げます。
お気づきの点がございましたら、コメントをお待ちいたします。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。